こんにちは、あんにゅいです。
債券は株式と比較すると安全性が高く、また株式とは違う値動きをすることから、ポートフォリオを構成する要素としても人気を集める金融商品です。
債券の利率と価格の関係について書いていきます。
金利変動と債券価格の関係
金利変動と債券価格は、このような関係になっています。
金利が上昇すると債券価格は下落し、金利が低下すると債券価格は上昇するのです。
金利が上がると債券価格は下がる
市場の金利が上がった場合を考えてみます。
例えば、額面が100円で年利率は3%、残存期間が3年の債券を保有しているとします。
この債券を満期まで保有すると、債券の償還価格が100円、利息は9円(3%×3年)なので、合計109円を受け取れます。
ここで、市場の金利が上昇します。
新たに発行される債券の利率も上昇し、利率は3%から4%になるとします。
新たに発行される債券は、満期まで保有すると112円を受け取れます(償還価格100円+利息12円(4%×3年))。
こうなると、保有している債券は新たに発行される債券よりも、満期まで保有したときに受け取れる金額が少なくなります。
これでは保有している債券を売る際に、元値の100円では誰も買ってくれません。
満期まで保有すると109円貰える債券と112円貰える債券があるとき、「他の条件も同じで価格もどちらも100円です!」と言われて、109円の方を買う人はいませんよね。
だから、保有している債券の魅力を新しく発行された債券と同じにしてあげる必要があるんです。
両者の満期保有時の受け取り金額の差は3円です(112円-109円)。
この3円を、保有している債券の元値(100円)から差し引いて97円にすれば、魅力は同じになります。
【古い債券を満期まで保有したときの利益】
109円 – 97 円 = 12円
【新しく発行された債券を満期まで保有したときの利益】
112円 – 100円 = 12円
となり、どちらも利益は12円だからです。
こうすることによって、両者のバランスが取れるというわけです。
金利が下がると債券価格は上がる
市場の金利が下がった場合も、考え方は金利が上がった場合と同じです。
金利が下がると、保有している債券の満期保有時の受取金額は、新しく発行された債券の満期保有時の受取金額よりも多くなります。
ですから、この場合も両者のバランスを取るために、保有している債券の価格は上がります。
金利と債券価格は表裏一体
まとめますね。
【金利と債券価格の関係】
・金利が上がると債券の価格は下がる
・金利が下がると債券の価格は上がる
上記が金利と債券の価格の関係なんです。
金利と債券の価格は表裏一体。
セットで考えるものなんですね。
金利と債券価格の関係を理解して、資産運用をする際に大切な資産である債券を、より有効に活用していきたいですね。