【誰がいつ、どうやって支払いするの?】投資信託の信託報酬とは

投資信託の信託報酬とは

こんにちは、あんにゅいです。

投資信託で資産を運用する際に、投資家はコストを支払わなければなりません。

投資家が支払うコストのひとつとして、信託報酬(運用管理費用)があります。

この記事では、信託報酬とはどのようなものなのかをご説明します。

 

信託報酬とは

【信託報酬とは】

投資家が投資信託を保有している間、継続的にかかる費用。
投資信託の運用や管理、投資家に対する継続的なサービスなどの報酬として、運用会社、信託銀行、販売会社が受け取る。
「運用管理費用」とも呼ばれる。

 

投資信託とは、複数の投資家から集めた資金を専門家が管理・運用し、その成果を分配金として投資家に還元する金融商品です。

そして投資信託を管理・運用してくれたその専門家に、管理・運用の対価として支払われるのが、信託報酬です。

 

信託報酬以外の費用としては、例えば購入時手数料があります。

購入時手数料は、投資家が投資信託を買い付ける際に、販売会社に直接支払う手数料です。

 

それに対して信託報酬は、投資家が直接支払う手数料ではなく、信託財産(投資信託が保有している資産)から自動的に差し引かれていく費用です。

負担するのは投資家で間違いないですが、投資家に対して直接請求されるものではありません。

すなわち信託報酬は、直接的な費用ではなく、間接的な費用です。

費用として意識しなくとも、投資家は信託報酬を支払っているのです。

 

あんにゅい
信託報酬は、投資信託を管理・運用してくれた専門家に、そのお礼として支払うものなんですね

 

 

信託報酬の内訳

 

信託報酬の内訳・図

 

あんにゅい
信託報酬は、「委託者報酬」「受託者報酬」「代行手数料」の3つで構成されているんですね

 

 

委託者報酬

委託者報酬は、投資信託の運用会社が受け取る費用です。

 

運用会社は、信託銀行との投資信託契約により信託財産の設定や、目論見書・運用報告書の作成、受益権の募集・発行や信託財産の運用指図を行います。

 

あんにゅい
運用会社は、投資信託の運用を行います

 

 

受託者報酬

受託者報酬は、信託銀行が受け取る費用です。

 

信託銀行は、信託財産の保管・管理・運用会社からの指図に基づく売買などを行い、信託財産の名義人になります。

 

あんにゅい
信託銀行は、信託財産(投資信託が保有しているお金)の管理を行います

 

 

代行手数料

代行手数料は、証券会社銀行が受け取る費用です。

 

証券会社や銀行は、投資信託の募集の取り扱いや目論見書・運用報告書の交付、分配金・償還金などの支払いの取り扱いを行います。

 

あんにゅい
運用会社は目論見書・運用報告書の「作成」を行いますが、証券会社や銀行は目論見書・運用報告書の「交付」をするんですね

 

 

信託報酬は日々引かれている

信託報酬は、例えば「0.22%」のように、割合で表示されます。

これは年率です。

投資信託の純資産総額(または投資家が保有しているその投資信託の金額)に対して、年間で引かれる金額の割合を示しています。

 

例えばある投資家がXという投資信託を100万円分保有していて、信託報酬率が0.22%だとします。

その場合、その投資家が年間に支払う信託報酬は、

100万円 × 0.22% = 2200円

になります。

*基準価額は年間を通して変わらなかったものとします。

 

では、この2200円はいつ差し引かれるのでしょうか?

 

これは、差し引かれる日が決まっているわけではなく、日々、信託財産の中から引かれていきます。

 

ですから、信託報酬が引かれた日の直後に投資信託を買えばお得だとか、信託報酬が引かれる日の直前に投資信託を買うと損だとか、そういうことはありません。

金額も、額で絶対額が決まっているのではなく、保有資産に対する割合(%)です。

 

なので、同じ投資信託を保有しているのなら、信託報酬に関しては全ての人に平等だと言えます。

 

あんにゅい
信託報酬は、支払うのは投資家で、日々、保有資産の中から自動的に支払っているんですね

 

 

信託報酬は低い方が良い

信託報酬は、投資家にとって費用です。

持っている投資信託の価格から着々と引かれていきます。

 

費用は、投資家にとっては、低い方が良いです。

 

例えば、投資信託Aと投資信託Bという2つの投資信託があるとします。

そしてどちらの投資信託も、運用内容は全く同じで、運用結果も全く同じになるとします。

 

しかし、

投資信託Aの信託報酬率は0.5%ですが、

投資信託Bの信託報酬率は0.2%です。

 

投資信託Bの方が信託報酬率が低いです。

その差は0.3%です。

 

この0.3%の分が、投資信託Aと投資信託Bの運用パフォーマンスに、そのまま影響を与えます。

 

投資信託Bの方が信託報酬が0.3%低いので、その分だけ運用結果が良くなるのです。

ですから信託報酬だけで比較した場合、投資家にとっては、信託報酬は低ければ低いほど良い投資信託と言うことができます。

 

あんにゅい
信託報酬が低いということは、運用コストが低いということなので、収益をあげやすくなるんですね

 

 

信託報酬が0.1%を切る投資信託も登場

近頃では、インデックスファンドの信託報酬の引き下げ合戦が過熱しています。

 

各社が信託報酬を引き下げに引き下げ、とうとう信託報酬率が0.1%を下回る投資信託も登場しています。

 

有名どころでは、三菱UFJ国際投信のeMAXIS Slimシリーズがあります。

このシリーズの中の一部の投資信託は、信託報酬率が0.1%を下回っています(2020年7月14日現在)。

eMAXIS Slimシリーズは、「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」で上位に多くランクインするなど、人気の投資信託です。

信託報酬の低い投資信託は良い投資信託。

インデックス投資を考えている投資家は、注目したいシリーズです。

 

あんにゅい
インデックス運用(=パッシブ運用)の投資信託は、もともとアクティブ運用の投資信託よりも信託報酬は低い傾向にあり、信託報酬引き下げ合戦も過熱しています

 

 

資産形成をする上で、投資信託の信託報酬が低いと、その分だけ恩恵があります。

投資信託を購入する際には、信託報酬にも目を配ってみましょう。

 

 

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