こんにちは、あんにゅいです。
債券には利回りという考え方があります。
利回りは投資した金額に対して年間でどれくらいの収益が得られるかを表します。
この記事では債券の利回り計算について、その種類や公式を、例を交えながらご紹介します。
利回りの種類
債券には利付債と割引債があります。
その内の利付債の利回りには、応募者利回り、最終利回り、所有期間利回りの3種類があります。
応募者利回りは、債券が新規発行された際に購入し、償還時まで保有した場合の利回りです。
最終利回りは、既に発行された債券を途中で購入し、償還時まで保有した場合の利回りです。
所有期間利回りは、保有している債券を償還まで待たずに、途中で売却した場合の利回りです。
新規発行された債券を購入した場合でも、既発債券を途中購入した場合でも、償還まで待たずに途中売却した場合は、所有期間利回りとなります。
上記の3つの利回りは、細かいことを言えば違いはありますが、利回りに対する基本的な考え方は同じと捉えていいです。
利付債の利回り計算
応募者利回り
【計算例】
クーポン(表面利率)が1.8%、発行価格が99.35円、償還年限が4年の債券を新規発行時に購入した場合の利回りを計算(小数点以下第3位を四捨五入)。
【答え】
↓
最終利回り
【計算例】
クーポン(表面利率)が1.4%、買付価格が100.21円、残存年数が3年の既発債券を購入した場合の利回りを計算(小数点以下第3位を四捨五入)。
【答え】
↓
所有期間利回り
【計算例】
クーポン(表面利率)が2.0%、買付価格が98.78円の債券を5年後に100.63円で売却した場合の利回りを計算(小数点以下第3位を四捨五入)。
【答え】
↓
直接利回り
ここまでにご紹介しました応募者利回り、最終利回り、所有期間利回りの他にも、直接利回りという考え方があります。
直接利回りは、投資金額に対して、1年間に得られる利子の割合を表します。
売却による損益や償還による差損益は考慮しておらず、下記の公式で計算できます。
【計算例】
クーポン(表面利率)が1.6%、買付価格が97.41円の債券の直接利回りを計算(小数点以下第3位を四捨五入)。
【答え】
↓
割引債の利回り計算
前項までで利付債の利回り計算についてご紹介しました。
債券には、利付債の他にも、割引債というものがあります。
割引債は利付債とは異なり、利子が支払われない代わりに、額面金額から一定額を割り引いた金額が発行価格となります。
発行価格と額面金額との差額が利子相当額です。
割引債の利回りは、一般的に1年複利で求めます。
その計算式は下記の通りです。
【計算例】
残存年数が4年、買付価格が93.22円の割引債を購入した場合の利回りを計算(小数点以下第3位を四捨五入)。
【答え】
↓
以上、債券の利回り計算についてご説明しました。
実際の債券投資や、FPなどの資格試験に活用していただければ幸いです。