こんにちは、あんにゅいです。
私は、2020年9月実施のFP2級試験を受検し、合格しました。
この記事では、私のFP2級受検勉強の方法を踏まえながら、これからFP2級に挑戦する方へのアドバイスを書いていきます。
ただし勉強に対する考え方に「絶対にこれ」という正解は無く、この記事の内容も数ある考え方のひとつに過ぎません。
こんな人も中にはいるのだなという、ひとつの参考としてお読み頂ければ幸いです。
ちなみに私はFP2級試験に、学科は60点中58点、実技は50点中46点で合格しておりますよ。
FP2級の勉強にかけた時間
私がFP2級の勉強にかけた時間は、下記の通りです。
【私がFP2級の勉強にかけた時間】
約373時間
*FP3級の勉強時間を除く
FP2級を取得したい一心で、373時間もの時間を勉強に捧げました。
一般的には、FP2級に合格するために必要な勉強時間は、150時間~300時間と言われています。
私の場合はその範囲を超えてしまいました。
なぜ超えてしまったのかと振り返れば、
「CFPやFP1級へ進むために、強固な地盤が欲しかった」
「FP2級に絶対に受かりたいと思った」
「気持ちの安定のために、圧倒的な余裕で合格する力が欲しかった」
などの理由が挙げられます。
また、私は2020年5月のFP2級試験を受検する予定でしたが、コロナの影響でこの回が中止になり、実際に受検したのはその次の2020年9月の回でした。
そのため、日程的にゆとりが増え、結果として総勉強時間も多くなるという側面もありました。
373時間という勉強時間は、あくまで私の場合は、というお話です。
個人個人の事情や、持てる素養などによって、必要な勉強時間は違います。
150時間でも合格する人はいるでしょうし、ギリギリの合格でも良ければ、あるいは100時間でもいけるかもしれません。
ですからこの記事の内容は、参考程度に読んでいただけると助かります。
勉強方法
ここからは、私の場合の勉強方法をご紹介しながら、アドバイスをしていきます。
まずはテキストのインプット
勉強方法は、テキストのインプットから始める方法と、いきなり問題集から始める方法があります。
私はテキストのインプットから始めることにしました。
テキストのインプットから始めるのは、学習量が多くなり、変化に乏しいため単調にもなり、つらいため、くじける可能性が上がりやすい方法です。
しかしその見返りとして、テキストの端から端まで網羅した、取りこぼしの少ない実力を身につけることができます。
一方で問題集から始めた場合、問題として問われやすい論点だけを学ぶことになります。
そのため無駄を省くことができ、学習効率はとても良いです。
その反面、その先のCFPやFP1級を見据えている場合、基礎としてはやや頼りないものになってしまいます。
ひとまずFP2級合格を最終目標としているのなら、問題集から始めるスタイルで全く問題は無いです。
むしろ効率良く学べるので、問題集から始める方がオススメです。
しかし私はハナっからCFPを経由してFP1級取得を睨んでいたので、効率は悪くともしっかりした基礎を固めたいと思いました。
そういった理由で、テキストを完璧に仕上げようと思ったのです。
ちなみにFP2級のテキストはきんざいのテキスト(リンク先は2020年~2021年版のもの)を使用しました。
これはFP試験の実施団体のひとつである、一般社団法人金融財政事情研究会が監修しているテキストです。
試験の実施団体が監修しているのですから、信頼性はピカイチです。
イラストなどは無く、文章の言い回しも「わざと難しく言っているのかな?」と勘繰りたくなる場面もある、とても硬派なテキストです。
とっつきにくいのは事実です。
しかしそこを乗り越え、仕上げることができれば、合格は約束されたも同然の力がつくことでしょう。
早い段階から問題を解いていく
FP2級の勉強をテキストのインプットから始めるのだとしても、いずれは問題集にも取り組むことになります。
では、問題集にはいつ取り組んだらいいのでしょうか?
それは、テキストでひとつの論点をインプットしたのなら、その時点ですぐに問題集に取り掛かることです。
テキスト全体をやり終えてから問題集をやるのは、オススメしません。
なぜなら、適度にアウトプットをして「よし、理解できているな」と確認できないことには、本当に正しくインプットできたかどうかが分からないからです。
そんなあやふやで、漠然とした状態では、不安がつきまといますし、自信がつくこともありません。
インプットしたらすぐにアウトプットして、「この分野はバッチリ」だと逐一確認しながら進めていくのが、自分がレベルアップしていることも確認できるのでオススメです。
そうすることで自信もつきます。
その積み重ねで、最終的に試験で合格点を取る実力まで到達できるのです。
具体例を挙げますね。
上で書きました通り、FP2級全体のインプットが終わってからアウトプットするのでは、遅いです。
FP試験には6つの分野がありますが、1つの分野(例:ライフプランニング、保険、金融など)が終わるごとにアウトプットするのも、やや遅いと感じます。
1つの分野と言っても、2級ともなると、結構なボリュームがあるからです。
もう少し細かい単位でアウトプットしてもいいでしょう。
・ライフプランニング→公的年金→老齢基礎年金
・ライフプランニング→公的年金→老齢厚生年金
・ライフプランニング→公的年金→障害基礎年金
・・・
というように、例えば老齢基礎年金のインプットが終わったのなら、問題集で老齢基礎年金の範囲の問題を解く。
例えば老齢厚生年金のインプットが終わったのなら、問題集で老齢厚生年金の範囲の問題を解く。
私の場合は、このくらいの単位で区切ってやっていました。
学習量のボリュームや所要時間を考えると、インプットとアウトプットのバランスが良く、適度で心地良く感じましたよ。
なお問題集についても、私はきんざいの問題集(学科)(リンク先は2020年~2021年版のもの)を使用しました。
こちらもテキストと同様、試験実施団体の一般社団法人金融財政事情研究会が監修している問題集です。
試験で問われやすい論点がふんだんに収録されていて、解説もしっかりしているので、この問題集で間違いはないでしょう。
もしも問題集の解説を読んでも理解できなかったら、同じ範囲の内容をテキストで確認すれば、大体は解決しますよ。
解けるようになるまで、テキストと問題集を往復する
テキストをインプットした後に問題集でアウトプットするわけですが、その際に全ての問題に完璧に正答できるなんてことはありません。
解ける問題もあるでしょうが、解けない問題だって出てきます。
これは、あなただからそうなるということではなく、誰がやってもそうなります。
1回のインプットで全てが理解できるはずはないんです。
大切なのは、解けなかった問題をそのままにするのではなく、なぜ不正解だったのか、正解するには何を知っていなければいけないのかを、丁寧に確認することです。
やりっぱなしはダメですよ。
こうやって、解けなかった箇所を拾い上げていけば、次に同じ問題をやるときには、解ける可能性は飛躍的に上がっています。
もしそれでも解けなかったら、さらにもう1回繰り返せば、さらに高い精度で仕上がるでしょう。
このように、「インプット→アウトプット」を1回やるだけでは、足りません。
FP2級の場合、最低でも2回、できれば3回くらいはやっておきたいところです。
すなわち、「テキスト←→問題集」の往復を、3回やるのです。
全体についてこれだけやれば、かなり頼りがいのある実力がつきますよ。
もちろん3回で足りなければ、4回でも5回でもいいです。
やればやっただけ得点力は上がります。
ただし、回数をこなせばこなすほど、かけた時間に対する見返り(実力の上昇幅)は小さくなっていきます。
時間にゆとりがあるのならできるだけ沢山の時間をかけるべきですが、なかなかそうも言っていられないでしょう。
ですから現実的に考えて、3回の往復でいいのではないかなと思うのです。
実技の勉強は、学科ができるようになってから
FP2級試験には、学科試験と実技試験があります(2級に限りませんが)。
学科試験は基礎を問われる試験と考えることができます。
主には言葉の意味や制度の概要、計算をする際の考え方など、FP業務で行う上で必要な知識を問われます。
一方で実技試験は、応用力を試される試験です。
お客さんがいます。
お客さんはこういう状況で、こういう希望を持っています。
じゃあFPとしてはどんな提案をするのが適切?
事例を基に実際に計算をすると、どんな答えが出る?
…こんな感じで、本当のFP業務を想定した応用問題が出題されます。
学科試験では基礎を問われる。
実技試験では応用力を問われる。
となれば、学習する順番としては「学科→実技」が適切です。
なぜなら、基礎が無いところに応用などあり得ないからです。
お客さんに提案をしたくても、制度を知らなかったら、提案のしようがありませんよね?
計算をしたくても、公式や考え方を知らなかったら、計算のしようがありませんよね?
応用力は、基礎ができた後に身につくものです。
ですからまずは基礎を固めることです。
まずは基礎である学科を固めて、学科ができるようになってから、応用である実技に移りましょう。
順序としてはそれが正しく、また、スムーズに勉強を進めるために適切です。
私も学科の勉強を一通り終わらせた後に、実技の勉強に移行しました。
学科が90%ほどできる状態で実技を始めたため、実技試験の全くの初見問題を相手に、80%ほどの得点が取れました。
そこから過去問を20回分(同じ問題を含む)解き、初回は80%だったのが、終わる頃には90~95%を取れるようになっていました。
FP試験に限らないのですが、こと計算問題に関しては、スポーツと同じようなものです。
スポーツでは、ルールや運動の方法をいくら知っていても、実際にやらないことには、上達はしませんよね?
計算問題も同じで、公式や考え方をいくら丸暗記していても、実際に計算してみないことには、計算できるようにはなりません。
できるようになるためには、問題をたくさん解き、経験を積むことです。
経験を積むことで、計算ができるようになっていき、自信がつき、そして本番でも安定したパフォーマンスが発揮できるようになるのです。
実技の問題集についても、私はきんざいの問題集(実技)(リンク先は2020年~2021年版のもの)を使用しました。
テキストも学科の問題集もきんざいのものを使っているのですから、実技についてもきんざい以外のものを使う選択肢が無く、きんざいシリーズで統一しました。
これ一冊で80%の得点力がが90%以上にまで伸びたのですから、教材としては十分に信頼できるレベルだと言えます。
王道はない やった分だけ得点力は上がる
魔法のような勉強方法は存在しません。
「もっとこう、手っ取り早くちゃちゃっと合格する方法は無いの?」
そう聞かれたなら、
「ありません。手っ取り早く合格する方法があるなら、みんな楽して合格してます。」
私はそう答えます。
FP2級試験は、合格までに150~300時間もの勉強時間が必要と言われる試験です。
その試験に、初学者が、簡単に短時間で合格することはまず無理でしょう。
一夜漬けも通用しないと思います。
覚える量が膨大なので、付け焼刃では太刀打ちできません。
楽して試験に合格する方法は無いと心得ましょう。
試験に合格するのに必要なのは、愚直なまでの積み重ねです。
同じことを何度も何度も繰り返し、体で覚えるくらいまで徹底的にやり込むことです。
楽して力を付けることはできませんが、その代わり、やればやった分だけ力は付きますよ。
私は2020年5月時点で、FP2級の勉強時間は約300時間に達していて、その時点で90%を得点する力がありました。
そこから4か月、2020年9月の試験日まで、CFPの勉強と併せてFP2級の勉強を積み重ねました。
その4か月でFP2級の勉強にかけた時間は、73時間です。
300時間に更に73時間を上乗せすることで、90%の得点力が、95%まで伸びました。
その期間内に、FP2級とは別に、CFPの勉強もしていましたから、それも良い影響を与えていたと思います。
この例からも分かる通り、勉強をしてプラスになることこそあれ、マイナスになることはありません。
であれば、勉強は試験に対してプラスの効果しかないのですから、そのプラスをただひたすらに積み重ねていけばいいのです。
自分が満足納得できるところまで到達出来たら、それで試験対策は完了したと捉えていいでしょう。
一見遠回りなように見えますが、コツコツと粘り強く積み上げをしていくのが、結局のところ合格への一番の近道なのです。
(FP3級についても書いております。よろしければご覧ください。)
FP3級試験に一発合格しよう! 独学での勉強方法・勉強時間