こんにちは、あんにゅいです。
保険に加入すると、保険料を支払う必要があります。
その保険料の額は、理由があってその値段になっています。
この記事では、生命保険の保険料の中身はどのようになっているのか、また、どのように算定されているのかをご紹介します。
生命保険の保険料の構成
純保険料
純保険料は、将来の保険金支払いの財源となる部分です。
保険事故が起きた場合には、保険金が支払われます。
その保険金を支払うための部分が、純保険料です。
保険事故とは、被保険者(保険をかけられた人)が死亡など、保険金支払いの要件を満たすことをいいます。
純保険料は、死亡保険料と生存保険料に分けられます。
死亡保険料
例えば定期保険や終身保険などの死亡保険では、被保険者が死亡または高度障害になった場合、保険金が支払われます。
その死亡保険の保険金を支払うための財源となる部分が、死亡保険料です。
死亡保険料は、予定死亡率と予定利率を基礎として算定されます。
生存保険料
個人年金保険などの生存保険では、被保険者が特定の時期に生存していた場合に、保険金が支払われます。
その生存保険の保険金を支払うための財源となる部分が、生存保険料です。
生存保険料も死亡保険料と同様に、予定死亡率と予定利率を基礎として計算されます。
付加保険料
付加保険料は、保険会社の事業を維持・管理するための費用です。
例えば保険会社の社員の人件費や、広告宣伝費などが付加保険料に当たります。
保険加入者にとっては、付加保険料が安いほど良い保険と言えるでしょう。
付加保険料は、予定事業費率を基礎として算定されます。
保険料算定に使われる基礎率
【保険料算定に使われる基礎率】
①予定死亡率
②予定利率
③予定事業費率
予定死亡率
過去のデータを基に、性別・年齢別の死亡者数を予測することで算出されます。
例えば、「40代の男性は1年間でどのくらいの確率で死亡するの?」といった考え方です。
死亡保険では、予定死亡率を低く見込むと、保険料は安くなります。
死亡する人が少ないということは、それだけ支払う死亡保険金も少なくなるからです。
一方で生存保険では、予定死亡率を低く見込むと、保険料は高くなります。
死亡保険とは反対に、死亡する人が少ないということは、それだけ支払う生存保険金は多くなるからです。
予定利率
保険会社の資産運用による一定の収益を、あらかじめ見込んだ利率です。
運用利率が高いほど資産は大きくなるので、その分保険料を割り引くことができます。
つまり、予定利率を高く見込むと、保険料は安くなります。
予定事業費率
保険会社の事業運営に必要な諸経費を見込むことで算出されます。
諸経費は、保険会社の人件費や広告宣伝費などのことです。
諸経費は少なければ少ないほど、その分付加保険料を安くできます。
つまり、予定事業費率を低く見込むと、保険料は安くなります。
純保険料は、商品の原価に当たる部分で、これを削ることはできません。
削ったら保険金を支払うことができなくなってしまいます。
削るとしたら付加保険料です。
他社との差別化を図るため、経費を削減して付加保険料を下げ、生命保険料を安く設定する保険会社も登場しています。
保険の見直しや新規加入などをする際には、参考にしたい部分ですね。
損害保険の保険料については、下記の記事にまとめております。よろしければご覧ください。
↓
【収支相等の原則 大数の法則】損害保険の保険料算出の原則