【パチンコ思い出話】その4. ニューロードスター ~空気を読むパチンコ機~

こんにちは、あんにゅいです。

古き良き時代のパチンコ機として、『ニューロードスター』を思い出します。

ニューロードスターは演出がとてもシンプルで、予告演出が一切存在せず、リーチもノーマルリーチと2種のスーパーリーチのみで構成されていました。

昨今の脂ぎったギトギトのパチンコ演出に食傷気味になると、あっさりとしたサラサラ演出のニューロードスターを打ちたいなあと思うことがあります。

 

(C)三洋物産

 

ニューロードスターとは

ニューロードスター(三洋物産)は1996年に登場した権利物のパチンコです。

シリーズは現金機版2種とCR版2種の計4機種で構成されていました。

シリーズ機種とその特徴は下記の通りです。

 

  • ニューロードスター 3回権利物
  • ニューロードスター2 2回権利物
  • CRニューロードスター 1/2で確変、1回ループ
  • CRニューロードスターV 1/2で確変、1回ループ ラウンド振り分けあり

 

私の住んでいた地域では、2回権利物のニューロードスター2以外の3機種が満遍なく設置されていた記憶があります。2回権利物版は不人気なのかほとんど見かけませんでした。

私は3回権利物版をよく打っていました。

 

 

現金専用の玉貸し機

「パチンコは最近のものしか打ったことがない」というプレイヤーは、現金機と言われてもピンとこないと思います。

6段階設定付きパチンコ登場前のパチンコは、大抵の機種の名前に「CR」という語句が付いていました(現在は「P」が付きますね)。

CRはCard Readerの略称(諸説あります)で、CR機とは「プレイヤーが事前にカードを券売機で購入してそのカードでプレイするパチンコ台」を指しました。

現在では券売機でカードを買わずとも台横の紙幣挿入口に現金を入れてプレイすることができますが、残高精算時にはやはりカードを使用するなど、カードの概念が出てくるのはその頃と同様です。

さてCR機が登場する前は、カードではなく現金でパチンコをプレイしていました。

台横の玉貸し機(サンド)に500円玉を投入すると、ノズルを伝って125発の玉が上皿に払い出されたのです。

100円玉や1000円札を受け付ける玉貸し機も存在しましたが、私の住んでいる地域では500円玉専用の玉貸し機が多かったのを覚えています。

腰を据えて打つときは、両替機で10000円札を500円玉20枚に両替し、500円玉を手元に山積みにして打っていたものです。

 

それ、わかっててやってるよね

某ホールでニューロードスター(現金機版)を打っていたときの出来事です。

その日はなかなか初当たりが引けず苦戦をしていました。

500円玉を入れても入れても当たる気配が全く無かったのです。

手元に山積みにしていた500円玉は無くなってしまい、総投資額が結構な額に達したこともあって、今日はここでヤメようと思いました。

私は席を立ち、残っている保留が消化されるのを冷ややかに見ていました。

するとその保留でリーチがかかりました。

「最後の悪あがきか。。。当たるわけないけど。」

リーチはノーマルリーチのまま外れ、私は「さ、帰ろ。」と思いました。

しかし次の瞬間、中図柄が再始動して大当たりしました。

私はそのとき立っていたわけですから少し違うと思いますが、「ケツが浮く」とはまさにこのときのことです。

この大当たりも含めて3回の大当たりが確定するわけですから、値千金です。

しかし、上皿には玉は1発もありません。

本機は権利物ですから、早く役物に玉を入れてあげないとパンクしてしまいます。

それでも私は動揺しませんでした。

こんなときのために、ポケットに500円玉を1枚忍ばせてあったのです。

500円玉を玉貸し機に投入します。

しかし。

 

カラン

 

あろうことか、500円玉は受け付けられず下の返却口に戻ってきてしまったのです。

慌てて返却口から500円玉を取り出し再び投入口に入れるものの、同じことの繰り返しでした。

そして時間切れ。パンクです。

私は頭の中が真っ白になりました。

しばらく呆然としていましたが、次第に「納得いかない」という思いが沸き上がります。

これは、どう考えても、私の責任ではない。

出玉の補償を店側に求めてもいいはずだ。

そう考えた私は頭上の呼び出しボタンを押し、店員を呼びました。

程なくしてやって来た店員に、事の成り行きを説明します。

すると店員は件の玉貸し機を取り外して、何やらわかりませんが確認しています。

そして「異常なんてねーよ」と言わんばかりに首をかしげ、玉貸し機を元の位置に取り付けます。

店員は私に、「恐れ入りますがその500円玉をお借りしてもよろしいでしょうか? お返ししますので。」と言いました。

私は素直にそれに応じます。

しかし私はもの凄く嫌な予感がしていました。

店員は私が渡した500円玉を玉貸し機に投入しました。

すると、玉貸し機はジャラジャラと勢いよく玉を吐き出したのです。

一瞬、世界が止まりました。

心境は「やっぱりな」といったところです。

店員が何かを口にするよりも早く、私は「もう、いいです。」と言いました。

泣き寝入りするしかないと思いました。

ここで押し問答してもどうせ水掛け論になるでしょうし、当時まだ若造だった私からすれば貫禄のあるその店員が怖かったというのがあります。

そう、私は弱い消費者なのです。

その後のことはよく覚えていません。

ただ、「あのサンド、絶対全てを理解した上でやってるよな」と思ったのは強く心に残っています。

 

 

【パチンコ思い出話】シリーズの記事は下記の通りです。