【パチンコ思い出話】その10. プロハンター ~ゲーセンでの攻防~

こんにちは、あんにゅいです。

ゲームセンターにはアミューズメント機として、パチンコの実機を改造したゲーセン仕様のパチンコ機が設置されています。

ホールのパチンコとは仕様が違うので、本物とはまた一風変わった楽しみ方ができる遊戯機です。

今回は変わり種としてこのゲーセン仕様のパチンコ機、『プロハンター』とのエピソードを綴ります。

 

(C)東プロ

 

プロハンターとは

プロハンター(東プロ)はアミューズメント施設向けに改造されたパチンコ機を内蔵した、主にメダル用として稼働するゲーミングマシンの名称です。

プロハンターのパチンコは、液晶の動きは基本的に実機と同様なのですが、店側が「大当たり確率を変更できる」という実機には無い機能が付いていたりします。

他にも「100円玉を投入するとアタッカー開放のサービスが付く」、「保留が8つまで溜まる」などの要素もあり、ホールのパチンコに慣れていると違和感があるでしょう。

私が遊んでいた時代では、『CR大工の源さん』や『CRモンスターハウス』など、ホールで人気稼働している機種が主に設置されていました。

「社会的不適合機」としてホールから姿を消した伝説の爆裂連チャン機『CR花満開』などもゲーセンなら打てるということもあり、プロハンターで遊んだことのあるパチンコファンは多いと思います。

 

行きつけのゲーセンでの設定

プロハンターはメダルを使用するゲーム機です。

私が通っていたゲーセンのプロハンターは、大当たりすると100枚+αのメダルが払い出される設定になっていました。

「+α」の部分は、0枚からスタートし、メダルを4枚投入する度に1枚ずつ増えていきます(メダル1枚投入で持ち玉は10発加算)。

そしてメダルの払い出しがあると「+α」の部分は0枚に戻ります。

大当たりすると最低でも払い出し100枚が保証され、メダル投入が多ければ多いほど(ハマればハマるほど)払い出しは増えるということになります。

格好良く言うとプログレッシブジャックポットというやつですね。

 

中学生なりの浅知恵

メダル払い出しの要件は実は「大当たり」ではなく「持ち玉が2500発到達」でした。

大当たりすれば仕様上持ち玉は容易に2500発に達するため、実質上「大当たり=メダル払い出し」となります(メダル払い出しで大当たりは強制終了、持ち玉は0に戻る)。

しかし、「持ち玉が2500発到達」へのルートは大当たりだけではなく、もう一つ存在することに当時中学生だった私は気が付きました。

それはメダルを250枚投入して持ち玉を2500発に到達させるという荒業でした。

この方法で2500発に到達させた場合でも、「ジャンジャカジャーン」という景気の良いファンファーレとともにメダルは払い出されます。

もちろん、払い出しは100枚+αですから、250枚も投入したら収支はマイナスになります。

ですから普通はこの方法を思い付いたとしても実践はしないでしょう。

しかし当時の私は思ってしまいました。

「+αの部分が育ってる台でやれば、儲かるんじゃね?」

このことに気付いてしまった私は、一所懸命計算をしてみました。

そして次の結論が出ました。

「+αの部分が89枚以上に育ってる台でやれば、確実にメダルを増やすことができる」

机上での計算を終えた私は居ても立っても居られなくなり、これを実践するために気持ちはゲーセンへと向きました。

 

実戦

とある日曜日、私は友人とともに最寄りのゲーセンに到着しました。

もちろん狙いは払い出し枚数がたくさん溜まっているプロハンターです。

学校の数学の授業で習ったばかりの1次方程式を使って叩き出した、「+αの部分が89枚以上なら儲かる」というのを検証したかったのです。

嫌なクソガキですね。

メダルコーナーに10台近く並んでいるプロハンターの前に来た私たちは、1台1台、「+α」が育っている台はないかと端から見ていきます。

しかし、どうやら現実はそんなに甘くないようです。

どの台も「+α」の部分は0枚から多くても30枚程度で、89枚にはとても届きません。

正直なところテンションは下がりましたが、それでも私たちは諦めませんでした。

それならメダルを投入して普通に遊び、「+α」の部分が育ってるのに当たらないという状態になったら、250枚を一気に入れて強制的に全てを吐き出させよう。

そう思考を切り替えました。

そして私たちはプロハンターに着席して普通に打ち出しを始めます。

ゲーセンパチンコは実機よりも当たりにくい傾向にあり、1000回ハマリなどはザラで、酷い店では9999回ハマリ(カンスト)も目撃したことがあります。

このときも、私が打っていた台はハマりにハマり、手元に用意していたメダル500枚は全て飲み込まれました。

500枚飲まれた結果、「+α」の部分は125枚以上に育っています。

そして時間的にそろそろ帰宅しなくてはなりません。

強制吐き出しをさせるなら今が絶好の機会です。

こうして私たちはヘラヘラと笑いながら250枚を投入し、溜まっていたメダルを全て払い出させました。

戻ってきたメダルは約300枚なので、この強制ジャックポットによって50枚程増えたことになります。

私は、50枚増えたことももちろん嬉しくはありましたが、枚数以上に自分の計算通りに事が運んだことに感動していました。

この作戦は、使える。

今後はこの作戦で負けを抑えながらパチンコで遊んでやろう。

そう考え、この日は帰宅しました。

そしてその後日、私たちはまた同じゲーセンにやって来ました。

帰り際、前回と同じような展開になったので、強制吐き出しをさせようと250枚を投入しようとします。

しかし、40枚を投入(持ち玉400発に到達)したところで、急にメダルが入らなくなりました。

投入口にロックがかかり、これ以上は投入できない状態です。

私たちは状況がすぐには理解できませんでした。

ですが考えてみるに、店側が私たちの不正まがいの行為に対して、対策をしたのでしょう。

前回強制吐き出しさせたとき、防犯カメラで見ていたか、もしくは少し騒ぎながらだったので直接店員に目撃されていたのだと思います。

このまま悪さをしていると店員がやって来て怒られるかもしれない。

私たちはにわかに恐ろしくなって、罪を犯した者が警察を避けるような気分で、そそくさと退店しました。

この一件以来、私たちはしばらくゲーセン通いを自粛し、しおらしく過ごしていたのを覚えています。

今になって思うのですが、ゲーセン側の対処としてそんなクソガキは厳重注意するなり首根っこ捕まえて事務所に連れて行くなりすればいいところを、実質おとがめなしだったのですから、店側には感謝しなければいけないかもしれませんね。

 

 

【パチンコ思い出話】シリーズの記事は下記の通りです。

 

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