【パチンコ思い出話】その13. CRルパン三世 ~魅惑の色仕掛け~

パチンコ思い出話・CRルパン三世

こんにちは、あんにゅいです。

 

パチンコ「ルパン三世」シリーズは、原作と同様に根強いファンは多く、ホールでも新台が次々に登場し、現在でも息の長い活躍をしています。

そんなパチンコ「ルパン三世」ですが、初代のバージョンが登場したのは、1998年のことです。

当時、大変に不評だった確変5回リミッター時代の機種です。

リミッター搭載の不利はありましたが、シンプルかつ奥深い演出や、キャラクターを生かした熱いリーチアクションなどが支持を受け、今なお「名機」として語り継がれています。

 

今回は、その初代ルパン三世とのエピソードを綴ります。

 

自動車教習所のお昼休み

勉強はストレスが溜まります。

 

その日、私は午前中、通っている自動車教習所の学科教習を受講しました。

ちょうど第1段階の教習が終わったところで、午後には仮免を取得するための試験を受けることになっています。

仮免試験のプレッシャーと不安から、私はメンタル面で十全でない感覚を覚えていました。

午前中の勉強での疲労やストレスもあり、どうにもこうにも鬱憤を晴らしてやりたい心境です。

 

今はお昼休み、ここ教習所近くのパチンコ屋で銀玉弾きに興じているのは、そんな事情だったからという蓋然性もあるでしょう。

 

対戦機種は、最近導入されたばかりの話題の新機種、「CRルパン三世」です。

今朝コンビニで立ち読みしたパチンコ雑誌の情報を頭に携えて、午後に試験が控えている現実から逃避するように、私はパチンコ画面を凝視していました。

 

 

チラリズム

パチンコ ルパン三世 不二子予告

 

画面を凝視するにしても、気を抜いていてもいい時間と、集中して見ていないといけないタイミングがあります。

 

ルパン三世において、「集中して見ていないといけないタイミング」とは、ヘリコプターが「パララララ」と飛び、不二子ちゃんが降りてきて、図柄を止める、まさにその時に凝集されます。

 

図柄の動きになど目を奪われていてはいけません。

真に見るべきは、不二子ちゃんの下着の色です。

 

当時としては大画面でも、現在からするとカーナビにさえ遠く及ばない、小さな小さな画面。

その小さな画面の中の、不二子ちゃんというキャラクターの、その部分。

猫の額と表現するにも大きすぎる、わずか数ドットの偏狭な領域。

その色を確認するべく、私は画面を凝視していました。

 

誤解はしないでください。

 

私は何も、性的な好奇心から、そうしていたのではありません。

性的な好奇心の有無にかかわらず、白昼堂々、公衆の面前で、そのような行為ができるほど不埒でもないという自負もあります。

 

私が不二子ちゃんの下着の色を確認していたのは、ゲーム性を高めるためです。

パチンコ「ルパン三世」において、不二子ちゃんの下着の色は、白であるのが通常です。

通常であるがゆえに、演出としての信頼度は低く、ここから大当たりに結びつくことはあまりありません。

 

しかしごく稀に、不二子ちゃんの下着の色が、であることがあったのです。

こうなると期待感は一気に上昇し、この後は灼熱の時間を迎えます。

ノーマルリーチのまま終わってしまい、外れることもありましたが、スーパーリーチに発展さえすれば、「当たってくれなきゃ困る」級の高信頼度の演出へと変貌を遂げました。

 

パチンコにおいては、演出のメリハリがポイントです。

当たる気のしない寒い寒い瞬間と、心臓がバクバクと音を立てて鼓動する熱い熱い瞬間。

この両方があるからこそ、熱い瞬間は引き立てられ、抑揚のあるパチンコ遊戯を楽しむことができるのです。

 

この「熱い瞬間」を見逃さないために、画面をのぞき込むように、私は不二子ちゃんの下着の色に刮目していたというわけです。

 

 

煩悩の効果

その瞬間は訪れました。

なけなしの5,000円で購入したパッキーカードを使い切る、そのタイミング。

「やっぱダメだったか…」と、不完全燃焼気味に匙を投げかけたその時でした。

 

ヘリコプター登場後、不二子ちゃんが降りてきて、その下着の色は…

さらに、テンパイしたのは確変図柄!

私の心臓は早鐘のように鼓動を始め、呼吸さえ苦しくなります。

そしてルパンリーチへと発展し、結果は…大当たり!

 

これぞ「してやったり!」

 

この確変が3連チャンまで伸び、3箱の出玉を獲得しました。

ラッキーナンバーの札は付きましたが、午後には教習所での仮免試験が控えているので、連チャン終了後、店員さんを呼んで出玉を流します。

 

使ったのは5,000円で、換金したのは15,000円強。

わずか1時間足らずで、10,000円強ものお小遣いを手にすることができました。

 

これだからパチンコは楽しくて仕方がないです。

午前中の勉強疲れはすっかり消し飛び、これで気持ちも晴れやかに仮免試験を受けることができます。

 

教習所に戻った私は、上機嫌のまま仮免試験へと臨みました。

そして試験中。

S字クランクで後輪を乗り上げてしまい、不合格となってしまいました。

教習中にミスをしたことは一度もなかったのに…。

 

「不二子ちゃんの下着の色が黒だったから、動揺してたんだな」

と訳の分からない解釈をして、余裕のある素振りで補修の講義と再検定の申込手続きをします。

しかし、そこで受付のお姉さんに告げられた追加教習の費用は…約10,000円。

頑張って保っていた気持ちの余裕はここで崩れ去り、私はがっくりと肩を落としました。

とほほ…。

この10,000円で、ゲームソフトを買ったり、美味しいものを食べに行こうと思っていたのに…。

 

女性の下着にばかり見入っているからこういうことになるのだ、と私は自分で自分に皮肉を浴びせながら、今日の勝ち金とほぼ同額の、追加教習費用の10,000円を支払い、「世の中はこうやって帳尻が合っているんだな」と諦めたように現実を吞み込みました。

 

 

【パチンコ思い出話】シリーズの記事は下記の通りです。

 

 

 

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