こんにちは、あんにゅいです。
国内のロボアドバイザーはウェルスナビとテオが2強を形成しています。
両者の「入金すると海外ETFを買付け、全自動で資産運用をしてくれる」というのは共通なのですが、いくつかの違いもあります。
その違いを両者を比較しながら見ていきます。
どちらに投資をしようか迷っている方は参考になさってください。
目次
預かり資産はウェルスナビの方が上
ウェルスナビとテオ、より利用されているのはどちらなのでしょうか。
下記表にまとめてみました。
ロボアドバイザー名 | 預かり資産 | 利用者数 |
---|---|---|
ウェルスナビ | 1,300億円 | 180,000口座 |
テオ | 360億円 | 65,502口座 |
【*ウェルスナビは2019年2月18日時点、テオは2019年1月31日時点】
数字を見ると、預かり資産・利用者数ともにウェルスナビの方が大きいですね。
ちなみにサービス開始時期はウェルスナビが2016年7月、テオは2016年2月です。
ウェルスナビの方が後からサービスを開始したのに、ウェルスナビの方が運用規模が大きい。つまり、規模だけではなく成長速度で言ってもウェルスナビに軍配が上がるということになります。
もちろんこれらは運用実績や評判といったものとはまた別なのですが、ウェルスナビの「国内ロボアドバイザー預かり資産・利用者数No.1」という事実は利用者に安心感を与えてくれます。
手数料体系
国内ロボアドバイザーの手数料は預かり資産の1%(年率、税別)がスタンダードです。御多分に漏れずウェルスナビとテオの手数料も1%となっています。
しかし巷では「手数料が1%というのは高い」という利用者側の意見もあります。
その「手数料が1%というのは高い」という意見に対する会社側の企業努力だと思うのですが、手数料に関して救済措置があります。
割引プログラム
ウェルスナビは長期割
ウェルスナビには長期割という割引プログラムがあります。
長期割は、資産運用の継続期間と運用金額に応じ、手数料を最大0.90%(年率、税別)まで割り引くサービスです。
50万円以上運用しているのなら半年ごとに0.01%ずつ、200万円以上の運用なら倍のスピードの0.02%ずつ手数料が割り引かれていきます。
テオはColor Palette
テオでは2019年4月からColor Palette(カラーパレット)という新手数料体系が始まります。
Color Paletteは、資産運用の状況に応じて「ホワイト」「ブルー」などのカラーが割り当てられ、手数料を最大0.65%(年率、税別)まで割り引くプログラムです。
ただしブルー以上のカラーが割り当てられるのには、「毎月積立をしている」という条件があります。
0.90%まで割り引くウェルスナビの長期割よりも、0.65%まで割り引くテオのColor Paletteの方が一見有利に見えますが、積み立てをしていないとColor Paletteの恩恵を受けられないので注意が必要ですね。
「一括投資をしたのならウェルスナビの長期割が有利、積立投資をしているのならテオのColor Paletteが有利」というくらいに現時点では認識しておけばいいのかな、と思います。
ウェルスナビにはDeTAX機能がある
ウェルスナビならではの機能として、DeTAX(デタックス)機能があります。
個人的にはこの機能が最も重要視されるべき存在だと思います。
DeTAX機能の概要は下記の通りです。
DeTAX(デタックス)とは、分配金の受け取りやリバランスなどによって生じる税負担の一部または全部を、保有銘柄の「含み損」を実現して「利益」を相殺することにより、税負担を翌年以降に繰り延べる機能です。
分配金の受け取りやリバランスなどによるETFの売却によって「利益」が発生すると、本来は税負担が生じることになります。
DeTAXは、その税負担を翌年以降に繰り延べることで、その年の税負担を軽減します。
具体的には、ポートフォリオの中に含み損がある銘柄があれば、店頭取引により、その銘柄を一旦売却(含み損を実現させる)し、それと同時に「同じ銘柄を、同じ数量、同じ価格」で買い戻します。
これにより、ポートフォリオの構成を維持したまま、その年の税負担の軽減を計ります。
※税負担を必ず繰り延べることを保証するものではありません。
【WealthNaviより】
ETF売却時に利益が出ると、税金が発生します。
そこで、含み損のあるETFを「売って買う」ことによって含み損を実現させ、利益を含み損で相殺することで税金をできるだけ発生させない、という機能です。
ウェルスナビの柴山CEOが、「運用手数料は1%ですが、多くの場合、DeTAXの機能により年間0.4~0.6%程度の負担減となるため、事実上のコストはそれよりも少ないものになるでしょう」と明言しています。
ということは、単純計算で1%という手数料が実際には約半額になるということです。
これは非常に大きいですよね。
数あるロボアドバイザーの中からウェルスナビを選択する決め手ともなり得るのが、このDeTAX機能なのです。
最低投資額はウェルスナビは10万円、テオは1万円
ウェルスナビが設定している最低投資金額は10万円。それに対してテオは1万円です(2019年3月28日現在)。
「資金に余裕があまり無い」ですとか「いまいちロボアドバイザーを信用しきれていない」などの理由で、「10万円という金額は出せない」ということもあるかと思います。
そのような場合でも、「1万円ならまあいっか」となり得ますよね。
敷居の低さで言えば、断然テオの勝利と言えます。
ポートフォリオ
資産運用におけるポートフォリオとは、保有資産の組み合わせのことを指します。
保有資産が例えば株式だけですとリスクが高いので、株式・債券・リート・金や銀など、といったように複数の資産を組み合わせリスクの軽減を図るのが一般的です。
ウェルスナビは6銘柄ほど
ウェルスナビの私のアカウントでは下記画像の銘柄を保有しています。
ウェルスナビでは保有銘柄は6つ程度でも十分としているようですね。
テオは30銘柄以上
それに対して、テオの私のアカウントでは下記画像の銘柄を保有しています。
テオでは実に31銘柄を保有しています。
これでもかというくらいの徹底的な分散投資ですね。
ウェルスナビの6銘柄に対して、テオの31銘柄。
テオの方が分散効果が高いように思えます。
しかし、私には難しいことは実はわからないのですが、これはどちらが優れているとは一概には言えないそうです。
ウェルスナビの6銘柄は少ないようにも見えますが、それでも「ノーベル賞受賞者が提唱する理論に基づいた金融アルゴリズム」で構成したポートフォリオなのですからね。
強いて言えば、銘柄数の多いテオの方が、少なくとも見た目では安心できるというところでしょうか。気持ちの問題ではありますが。
【運用実績】 両者で運用してみた途中経過
私はウェルスナビとテオでそれぞれ約200万円ずつ運用をしています。
両者とも運用開始から10ヵ月ほどが経過しました。
運用期間が短いので参考程度にしかならないですが、ウェルスナビとテオでの私の運用実績を公開します。
まずはウェルスナビの運用実績です。
続いてテオの運用実績です。
どちらもマイナスとなってしまっていますね。
これは下落傾向にある昨今の株式市場を顧みると、仕方のないことだと思います。
ウェルスナビが-1.96%でテオが-0.70%です。
マイナス幅の小さいテオの方が優秀だと言えます。
しかし、「マイナス幅の大きいウェルスナビの方がより高いリスクを背負っているので、市場が上昇相場になればウェルスナビの方が高い利益を期待できる」という見方もできてしまいます。
これは、「高いリスクを背負って高いリターンを狙う」のか、「リターンはそこそこでもいいからリスクを抑えたい」のか、その人の運用スタイルによって評価は変わってくるところだと思います。
どちらに投資したらいい?
結局、ウェルスナビとテオ、どちらを選んだらいいのでしょうか。
私個人の考えですが、結論は「ウェルスナビの方がいい」ということです。
決め手はDeTAX機能の存在です。
ウェルスナビとテオ、どちらも似たような手数料体系の中、「実質手数料が0.4~0.6%の負担減となる」DeTAX機能を携えたウェルスナビの方が断然有利です。
ロボアドバイザーに投資することを検討している方は、資産が増えることを期待して運用をするのですよね?
そしてその運用パフォーマンスは、低いよりは高い方がいいですよね?
手数料は低い方が結果として運用パフォーマンスに好影響を与えます。
つまり、実質手数料の低いウェルスナビの方がより良い結果を期待できる、ということになります。
それが私がウェルスナビを推した理由です。そこに、「ウェルスナビの方が預かり資産、利用者数が多い」という要素も後押しします。
ただし、
- テオの最低投資額が1万円という部分
- テオの方が保有銘柄が多いという部分
に魅力を感じるのであれば、テオを選択するのももちろんありだと思います。
あなたの運用スタイルに合ったロボアドバイザーを、ぜひ見つけてくださいね。