【乗り換えるべき?】 「eMAXIS」と「eMAXIS Slim」の違い

「eMAXIS」と「eMAXIS Slim」の違い

こんにちは、あんにゅいです。

eMAXIS Slim」シリーズは、投資家から熱い支持を受けるインデックスファンドです。

そして、名前も内容も似ているファンド、「eMAXIS」というシリーズもあります。

どちらも三菱UFJ国際投信が提供している投資信託ですが、両者は一体何が違うのでしょうか。

この記事では、「eMAXIS」と「eMAXIS Slim」の違いについて書いていきます。

 

注目すべき違いは「信託報酬率」

【「eMAXIS」と「eMAXIS Slim」の違い】

 

・信託報酬(運用コスト)が違う!

「eMAXIS」シリーズは、信託報酬率0.4%~0.6%のファンドが多い。

「eMAXIS Slim」シリーズは、信託報酬率0.1%前後のファンドが多い。

 

・商品ラインナップが違う!

「eMAXIS」のラインナップは多い。

「eMAXIS Slim」は少数精鋭。

 

信託報酬率について、例えば、人気の「先進国株式インデックス」というファンドで比較してみます。

 

【信託報酬率の比較(2020年6月3日現在)】

  • eMAXIS 先進国株式インデックス → 信託報酬率0.6%
  • eMAXIS Slim 先進国株式インデックス → 信託報酬率0.093%

 

上記の2ファンドは、投資する対象は同じです。

投資する対象が同じですから、運用結果もほぼ同じになります(信託報酬の低い「eMAXIS Slim」の方が良い結果になります)。

信託報酬は、投資信託の運用管理にかかる費用です。

なので、信託報酬は低ければ低いほど、投資家にとっては有利なのです。

 

これがどういうことかと言いますと、「eMAXIS」と「eMAXIS Slim」で、「先進国株式インデックス」のように内容の被るファンドがあるなら、「eMAXIS Slim」の方を買うのが良いということになります。

今から新規でファンドを買い付ける場合、敢えて「eMAXIS」を選ぶメリットはありません。

 

次項では、ラインナップの違いを見てみます。

 

あんにゅい
「先進国株式インデックス」のように、「eMAXIS」と「eMAXIS Slim」どちらにもある内容のファンドを買うのなら、「eMAXIS Slim」を買いましょう

 

 

ラインナップの違い

「eMAXIS」のラインナップと信託報酬率

【「eMAXIS」のラインナップと信託報酬率(2020年6月3日現在)】

*黄色い帯のファンドは「eMAXIS Slim」に内容が共通のものがあるファンドです。

 

eMAXIS 先進国株式インデックス 信託報酬率(以下省略)0.6%

・eMAXIS NYダウインデックス 0.6%

eMAXIS 新興国株式インデックス 0.6%

・eMAXIS 日経アジア300インベスタブル・インデックス 0.3%

eMAXIS TOPIXインデックス 0.4%

eMAXIS 日経225インデックス 0.4%

・eMAXIS JPX 日経400インデックス 0.4%

・eMAXIS JPX 日経中小型インデックス 0.4%

・eMAXIS JAPANクオリティ150インデックス 0.4%

・eMAXIS ジャパンESGセレクト・リーダーズインデックス 0.4%

eMAXIS 全世界株式インデックス 0.6%

eMAXIS 先進国債券インデックス 0.6%

・eMAXIS 先進国債券インデックス(為替ヘッジあり) 0.6%

・eMAXIS 新興国債券インデックス 0.6%

・eMAXIS 新興国債券インデックス(為替ヘッジあり) 0.6%

・eMAXIS 豪州債券インデックス 0.6%

eMAXIS 国内債券インデックス 0.4%

・eMAXIS 国内物価連動国債インデックス 0.4%

eMAXIS 先進国リートインデックス 0.6%

・eMAXIS 米国リートインデックス 0.6%

・eMAXIS 欧州リートインデックス 0.6%

・eMAXIS 新興国リートインデックス 0.6%

・eMAXIS 豪州リートインデックス 0.6%

eMAXIS 国内リートインデックス 0.4%

・eMAXIS 最適化バランス(マイストライカー) 0.5%

・eMAXIS 最適化バランス(マイフォワード) 0.5%

・eMAXIS 最適化バランス(マイミッドフィルダー) 0.5%

・eMAXIS 最適化バランス(マイディフェンダー) 0.5%

・eMAXIS 最適化バランス(マイゴールキーパー) 0.5%

・eMAXIS バランス(波乗り型) 0.5%

・eMAXIS 債券バランス(2資産均等型) 0.4%

・eMAXIS バランス(4資産均等型) 0.5%

eMAXIS バランス(8資産均等型) 0.5%

・eMAXIS マイマネージャ 1970s 0.5%

・eMAXIS マイマネージャ 1980s 0.5%

・eMAXIS マイマネージャ 1990s 0.5%

・eMAXISプラス コモディティインデックス 0.4%

 

あんにゅい
黄色い帯の付いているファンドを買うのなら、「eMAXIS」ではなく「eMAXIS Slim」の方を買いましょう

 

 

「eMAXIS Slim」のラインナップと信託報酬率

【「eMAXIS Slim」のラインナップと信託報酬率(2020年6月3日現在)】

*黄色い帯のファンドは「eMAXIS」に内容が共通のものがあるファンドです。

 

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 信託報酬率(以下省略)0.093%

・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 0.088%

eMAXIS Slim 新興国株式インデックス 0.189%

eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) 0.14%

eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) 0.14%

・eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 0.104%

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) 0.104%

・eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型) 0.104%

eMAXIS Slim 先進国債券インデックス 0.14%

eMAXIS Slim 国内債券インデックス 0.12%

eMAXIS Slim 先進国リートインデックス 0.2%

eMAXIS Slim 国内リートインデックス 0.17%

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) 0.14%

 

 

「eMAXIS Slim」の方が後から設定された

2つのシリーズは、いつから運用されているのでしょうか。

「eMAXIS」は2009年10月に登場した投資信託です。

それに対して「eMAXIS Slim」は、2017年2月に初設定されました。

「eMAXIS Slim」の方が後から設定されたのです。

 

「eMAXIS Slim」は後から設定されただけあって、「eMAXIS」の中から人気や実力のあるファンドを中心として抽出した、少数精鋭の構成となっています。

「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」で、ランキング上位に何本もランクインするなど、「eMAXIS Slim」は投資家から高い評価を得ています。

 

なぜ高い評価を得られるのかと言えば、その最たる理由は信託報酬率の低さです。

「eMAXIS Slim」はネット証券会社を主として販売されているので、運用管理にかかる費用を安く抑えることができ、結果として信託報酬も安くできるのです。

 

あんにゅい
信託報酬が安ければ、運用結果に良い影響をもたらすので、「eMAXIS Slim」は投資家の目線でとても良いファンドと言うことができます

 

 

乗り換えた方が良い?

では、「eMAXIS」のファンドを保有していて、同じ内容のファンドが「eMAXIS Slim」にもあるのだとしたら、「eMAXIS」を売却して「eMAXIS Slim」に買い換えた方が良いのでしょうか?

これは、一概には答えられません。

その投資家の状況によるからです。

 

保有している「eMAXIS」のファンドに含み益が出ていないか、出ていても微々たるものなら、買い換えるべきでしょう。

その先も「eMAXIS Slim」での保有を続けるのなら、「eMAXIS」よりも高い利益が出ることが期待できるからです。

 

しかし、「eMAXIS」ですでに多くの含み益が出ているのなら、慎重に考えなくてはなりません。

含み益の出ているファンドを売却すると、含み益の部分に20.315%の税金がかかるからです。

「eMAXIS」で保有を続ければ、複利の効果で、これから先も含み益の部分にも利益がつくことが期待できます。

しかし、売却して含み益から税金を引かれてしまうと、せっかくの複利の効果が弱まります。

場合によっては、買い換えない方が利益が多く出ていた、ということになりかねません。

 

これは、含み益の大きさと、これから先の予定運用期間で決まります。

含み益が大きければ大きいほど、予定運用期間が短ければ短いほど、買い替えは不利なのです。

 

あんにゅい
「eMAXIS」から「eMAXIS Slim」への買い替えは、必ずしも有利とは言えないので、慎重に考えましょう

 

 

まとめ

【「eMAXIS」と「eMAXIS Slim」の違い】

 

・信託報酬(運用コスト)が違う!

「eMAXIS」シリーズは、信託報酬率0.4%~0.6%のファンドが多い。

「eMAXIS Slim」シリーズは、信託報酬率0.1%前後のファンドが多い。

 

・商品ラインナップが違う!

「eMAXIS」のラインナップは多い。

「eMAXIS Slim」は少数精鋭。

 

【「eMAXIS」と「eMAXIS Slim」のその他の特徴】

 

・「eMAXIS」と「eMAXIS Slim」に共通の内容の商品があり、新規に買付けるのなら、「eMAXIS Slim」を買おう!

 

・「eMAXIS Slim」の方が後から設定された!

「eMAXIS」は2009年10月に初登場。

「eMAXIS  Slim」は2017年2月に初登場。

 

・買い替えは必ずしも有利とは言えない!

保有している「eMAXIS」の含み益と、これから先の予定運用期間次第では、買い換えると不利になるケースがある。

 

以上が、「eMAXIS」と「eMAXIS Slim」の違いです。

 

基本的には「eMAXIS Slim」のファンドを買うのが正解と言えます。

 

ただし、「eMAXIS」の中に欲しいファンドがあり、同じ内容のファンドが「eMAXIS Slim」に無いのなら、「eMAXIS」を買っても良いでしょう。

 

迷ったときは、参考になさってください。

 

 

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